先ずは、GPS調査開始から『DOKODES』ver.1.0リリース迄の開発履歴です。
2005年
03/06 ゼロからのGPS調査開始
03/10「カシミール3D GPS応用編」の本を購入
03/17 ハンディGPS(GARMIN Geko201)を購入
03/19 「カシミール3D」とハンディGPSでカーナビ機能をWindowsマシンで確認
03/23 Mac上でREALbasicによる動作確認を開始し、ハンディGPSとの通信が開通
04/06 作業一時中断
05/09 作業再開
05/19 開発方針決定し、『DOKODES』の作成に着手
07/02 『DOKODES』ver.1.0をリリース
ゼロからGPSの調査を始めてから、一ヶ月の中断を除くと約三ヶ月でver.1.0をリリース出来ました。
また、開発する上での主な課題は次の通りでした。
1.ハンディGPSとの通信
通信にはgarminモードとNMEAモードとがあり、NMEAモードについてはハンディGPS附属の日本語資料でOKでしたが、
garminモードはインターネットで調べるしかなく、これがまた英文です。
古いサンプルソースを見つけて少しは試して動きましたが(電源offとか)、なかなか知りたい情報は得られませんでした。
しかし、カーナビをするならテキスト垂れ流しで手順も何も無いNMEAモードでOKだと判り、先が見えました。
2.地図のシームレスな動き
大きな地図をそのままパソコンに読み込んでは、いくらメモリがあってもきりがありません。
当然、分割して読み込む事になると予想はできましたが、どの様に実現するかが思案のしどころでした。
幸い、「カシミール3D GPS応用編」に地図の切り出し機能が載っていて、分割方法はそれを参考にしました。
後は、分割した地図をいかにシームレスにギクシャクせずに、ウインドウ上に表示できるかです。
地図だけではなく、移動の軌跡や刻々変化する現在位置の描画もスムーズに行う必要があります。
さらには、現在位置を常に画面上の地図の中心に表示する工夫も必要です。
不思議な事に、これらの動きはMac OS XよりもMac OS 9の方が遥かに早かったです。
これはREALbasicのMac OS Xへの最適化が遅れている為でしょうか?
最終的にはロジックの工夫で差は無くなりました。
3.CD-R0M版デジタルマップへの対応
「CD-R0M版デジタルマップにも対応しないとあかんなぁ」と思っているうちに、時間と資金に余裕が無くなりました。
CD-R0Mが無くたって、地図はなんとか無償で手に入れられます。
多少の面倒はありますが、それを必要なエリアだけ切り取って分割し、画像ファイルとして保存すれば十分です。
そんな訳で、CD-R0M版デジタルマップに対応させるのは当分先になりそうです。
以上をクリアして『DOKODES』ver.1.0が完成しました。
ハンディGPSの精度も高く、移動の軌跡や現在位置が道路から外れる事も無く、画面の動きもスムーズです。
これなら十分簡易なカーナビとして使えそうです。
難点を挙げるならば、パソコンのバッテリーと地図作りでしょうか。
iBookのバッテリーは2時間持つかどうかなので、遠出の時は予備バッテリーを持ったり、必要な時だけ起動する等の工夫が必要です。
実は最初からパソコンカーナビソフトを作ろうとした訳ではなく、「ハンディGPSで何がどこ迄出来るのだろう?」
という興味から色々と調べ、現在の自分の力量を踏まえながら思考&試行した結果、このソフトが生まれました。
パソコンでカーナビを実現するソフトウェアは、既にそれなりの数がリリースされています。
特に「カシミール3D」はカーナビ機能はほんの一部の機能でしかなく、他にも数多くの優れた機能を備えています。
しかも驚くことにフリーウェアです。(投資の回収は本の印税でしょうか?)
しかし、「カシミール3D」はMacでは動きません。
Macで動くパソコンカーナビソフトはごく限られた数しか無い様です。
Macで動く『DOKODES』の存在価値は、多少なりともそこにあるのかなと思っています。
10万円以上ものお金を出せる人は、本物のカーナビを購入するのが面倒も無く簡単です。
そんなお金を出す余裕もその気も無い人で、既にノートパソコンを持っていて、2万5千円程度の出費ならば
と考えている人をターゲットにしています。私も後者の人間です。
最近はMac miniを車に搭載するパーツが国内でも売られている様です。
いずれ、「Mac miniでカーナビ」が当たり前になる日が来るかも知れません。
以下、私の使用環境を写真に撮ってみました。
『DOKODES』が起動中のiBook G3 700MHz Mac OS 9.2.2です。
向かって左側がハンディGPS、右側がUSB-シリアル変換器です。
ハンディGPSはシリアルインタフェースで、iBookはUSBなので変換器が必要になります。
USB-シリアル変換器は数年前に購入したもので、税抜5,980円。
ハンディGPSは今回の開発で購入したもので、税込18,800円。合計25,079円。
ハンディGPSとUSB-シリアル変換器を結線しました。
ハンディGPSに接続するePlugケーブルのコネクタは特殊です。
ケーブルを持ったりすると外れる事があるので、必ずGPS本体を持つのが安全です。
さらにiBookのUSBに結線しました。
助手席にiBookを置きました。斜めになってしまい、これではちょっと扱い難い。
iBookにフィットする台座を製作する等して、助手席の前に置くのが良いかな。
ハンディGPSをエアバッグの上部に置きました。
エアバッグが開いた時はやばそうです。(エアバッグが開く事自体、既にやばい)
なんとも心許ない格好です。安定感を出す工夫が必要です。
もっと車が大きければ、Mac miniと15インチ液晶などをガッチリとセットしたい所ですが・・・。